鈴木奈緒 Nao Suzuki 「遠くの国へ」

鈴木奈緒 Nao Suzuki  「遠くの国へ」 created in 2015, bought from みんなのギャラリー in April 2015



ペインターの鈴木奈緒さんの作品です。

日本画出身の画家さんで、泊や絵の具は日本画の物を使用されているようです。

靄がかかって広がりを感じさせる山水画や水墨画のような印象で、微妙な着色が心地良いです。

見ていると落ち着く作品で好きです。

購入してからだいぶ経って、この作品が少し実家の裏山に似ていることに気付きました。

私は埼玉県日高市の高麗という所に、生まれてから大学卒業まで住んでいたのですが、そこの巾着田という広場から見た日和田山に良く似ています。

日高市観光協会

当たり前は人それぞれで、港区生まれの港区育ちの方や、タワマン生まれのタワマン育ちの方々の当たり前がどんな物なのか想像も出来ませんが、私の場合は山を見上げてるのがしっくり来るんだろうなと。

IT系の仕事をしている姉が社会人経験も充分してから大学の通信講座で地質学を修了し、地形や鉱物が好きらしく、ジオサイトに行っているのですが、都会的で論理的な人の様に見えて、自然が好きだったりして、育った環境って大きいのかもしれないですね。

姉のサイトです。

私は地質学は全く門外漢ですが、面白そうだなと思います。

数千万年から数億年かけて地形や地質が形成されてきて、現在も緩やかに変化している事を考えると、山の風景も、ただ、そこにあるんじゃなくて、壮大な力と時間で作られているといった認識が出来て、感慨深いです。

購入した作品、靄がかかっていますが、季語からすると季節は春なのかな。

緑の多い季節の湿気の高い日、むせ返るような生の匂いや、動物や植物の静かな音も好きですが、そんな夏の季節よりは前でしょうか。ちょっとまだ寒そう。

確か、作家さん、この展覧会の後にドイツに留学に行くとか仰っていたような、、、

そういった気持ちも含めて身近にある山を描かれたのでしょうか。

多分、この作品はずっと好きでいられる気がします。

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